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特に勉強もしなくても音楽的に演奏できてしまう方もいますが(いわゆる天才)、多くの演奏家は色々な演奏を聴いて研究し、試行錯誤を繰り返して音楽的に演奏できるようになるのではと思います。

私も色々な先生に、色々な音楽を沢山聴きなさいと言われました。でも、それはただ聴くだけではなく、何をどうしてそう聴こえているのかを研究分析して自分のものにしなさい、という意味も含まれていたと思います。

今日は私が色々な音楽を聴いてきたなかで、これは特に役立ったなと思ったものを3つ紹介したいと思います。


1.古楽器の演奏
古楽器は現代より表現方法がシンプルなこともあり、音楽の創り方の法則や基礎がたくさん詰まっています。クラリネットはヴィブラートをあまりかけない傾向にあるので、その点でも共通するものがありました。

なぜ古楽器の演奏を沢山聴いていたかというと、大学に古楽科があり、古楽科の先生方の演奏分析の授業があったり、副科(専攻以外の楽器のレッスンが受けられる)で古楽器のレッスンを受けることが出来たからです。

私もひょんなことからトラヴェルソのレッスンを受けることになり、2年間練習していました。(トラヴェルソは今のフルートの前身の楽器です)

その頃は主にトラヴェルソやチェンバロ、ヴィオラ・ダ・ガンバの演奏を聴いて「なんでこういう風に音楽を創っていくのだろう」と考え続け、自分なりに演奏に反映させることを繰り返していました。

2.ピアノの演奏
お隣の家がピアノの先生をだったこともあり、ピアノが一番身近な音楽でした。子供の頃から毎日のように聴いていましたが、音楽の道を志すようになってからは、普通に弾いていれば減衰していくしかないピアノの音でどうやって音楽を運んでいくのかが疑問で、そんな視点から沢山聴いていました。

3.弦楽器の演奏
もともとチェロが好きだったこともあり、チェロやヴァイオリンの演奏を中心に聴きました。弦楽器のボーイングを見て、「なぜその動きを選択するの?」「なぜそこでヴィブラートをかけるの?」などを考えて聴いていました。オーケストラで演奏するときには、出番がない時にずうっと弦楽器のボーイングを見て色々考えていました。

あと、歴史的プレイヤーからも間の取り方や抑揚、緩急の付け方、歌いかたなどを聴いて勉強しました。特に勉強になったのは、フリッツ・クライスラーの演奏です。


クラリネット以外の音楽を沢山聴いたことは今の土台になっています。こう書いていくとただの音楽ヘンタイですが(笑)色々研究して本当によかったなと思います。

最後に、聴いて勉強するときに押さえておきたい5つのポイントを書いてみます。

・自分の専門以外の楽器・歌の演奏を聴く
・自分の好きな曲を聴く
・まずは1つの曲を何十回も聴く
・無料の音源ではなく、CDや音源を買って聴く
・楽譜が用意できるものは用意して読みながら聴く

勉強というよりは私が好きでやってきたことです。とっても楽しいので、よかったらぜひトライしてほしいなと思います(^^)/


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基礎の基礎の吹き方
身体の使いかたについて書かせていただきました。


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