image

10月27日のグループレッスンにちなんで、ローズ32のエチュードの吹き方の記事を書いています。
ゆったりした曲は指の速い動きがないから楽~!と思いきや、実は別の難しさがあるもの。

安定したテンポで吹いているつもりが、気が付いたらこんなことが起こっていませんか?
・最初のテンポより速くなってしまう
・難しいパッセージやトリルや装飾で遅くなってしまう
・ややこしいリズムやパッセージの前後のテンポが安定しない

上の楽譜は、ローズ32のエチュード「1番」の一部分ですが、テンポが迷子になりやすいところです。

テンポが安定しなかったり、テンポを見失っている時はこんなことが起きているかもしれません。

・曲の拍子(「1番」なら4分の4拍子)を意識せずに吹いている
・ややこしいリズム、トリル、装飾などにとらわれて拍子が頭の中から消えてしまう
・楽譜通りに吹くので精一杯で拍子にまで頭が回らない
・休符や長い音符の長さを適当に吹いている
・曲の全体を把握せずに、最初のフレーズが吹きやすいテンポで始めてしまう etc

こんな時は、吹くのをやめて楽譜を歌ってみましょう。特定な箇所だけ出来ない場合はその部分を中心に、全体が出来ない場合は曲をいくつかに区切って練習します。(この練習ではテンポを安定させることが目的なので、アーティキュレーションや強弱等は付けません。)

まずは単純に
・「リズム」だけ歌えるテンポで歌う(ターター、ラーラーなど)
・「音名」だけを機械的に読む

リズムや音名がスラスラ読めていないと、吹いたときにテンポが不安定になるので、まずは単純に読む練習です。

これが出来たら、止まらず歌えるテンポで「リズム」と「音名」を一緒に(楽譜通り)読みます。音程は取れるところだけでOKです。取れないところはピアノなどで音程を取って歌う練習をしてみてください。

次に、指揮をしながら歌います。普通に指揮してもいいし、教室ではこんな感じでホワイトボードに書きながら歌ってもらうことが多いです。指揮するときは、音楽の流れを止めない動きをするのがコツです。
image


歌いながら拍子を感じることに慣れたら、頭の中で指揮ができるようにします。まず音を出さないで楽器に息を送るだけで、頭の中で指揮をしながら楽譜通り指を動かしてみます。指揮が消えずにずっと続けることが出来ればOKです。

それが出来たら頭の中で指揮をしながら、音を出して楽譜通り吹いてみます。ここまでできると、自然な音楽の流れの中で旋律が吹ける下地が出来てきます。この練習を繰り返しやっていくと、ゆったりした曲を吹くコツがつかめるようになると思います。

手順はこの6ステップ。
1.リズムだけ歌う
2.音名だけ読む
3.リズムと音名を合体させて楽譜通り歌う
4.実際に指揮しながら、楽譜通り歌う
5.頭の中で指揮しながら、音を出さないで楽譜通り指を動かす
6.頭の中で指揮しながら、楽譜通り吹く

止まらないでできる速さから始めます。難しく感じたら前の番号に戻ります。


また、ゆったりした曲は細かく数えることもお勧めします。4分の4拍子なら4分音符で数えるのが普通ですが、16分音符で数えてみるのです。そうすることで、細かい音符や長い音符、休符が正確にとらえられるようになり、不自然なテンポの揺れが減ってきます。この時もデジタルに数えずに、自然な指揮で動きの流れがある数え方をしてみてください。

最終的には拍子を一生懸命カウントせず、音楽の流れを感じながら吹くことがゴールです。
マイケル・ジャクソンがこんなことを言っていたそうです。
「観客にカウントしていることを悟らせてはいけない」音楽も一緒だと思います。

水面下ではあらゆる注意を払っていても、表に出ている部分は優雅な音楽しか聴こえない…練習を重ねて湖面を滑る白鳥のようになっていたいものですね(^^)/





★藤崎クラリネット教室★
http://fujisaki-clarinet.com        
    

毎月1日配信・ブログでは読めない情報満載
月1無料メルマガ登録はこちら!   


おススメ過去記事をご紹介
★教室ツイッター★

https://twitter.com/fujisaki_cla 

いいね!で最新情報が届きます
★教室フェイスブック★

https://www.facebook.com/fujisakiclarinet/

メルマガバックナンバー
https://note.mu/clarinet



にほんブログ村