クラリネット&アレクサンダーテクニーク教師  豊永よしこのブログ

クラリネット&アレクサンダーテクニークについて、豊永よしこが思うことを書いています。

2016/02

「基礎の基礎から見直したい」「無理せず本来の自分で吹きたい」
「身体の使いかたを見直したい」「もっと生き生きと過ごしたい」


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「できたことを喜ぶ」ことの大切さ

昨年の秋ごろから、速いタンギングをずっと練習しているのですが、先日やっとコツをつかんだ!と感じられるようになりました。

ブログでも何度か書いていますが、私は速いタンギングが苦手で、いつもギリギリで何とかつじつまを合わせつつ吹いていました。でも全体の吹き方を何年もかけて変えてきたので、タンギングももっと楽に軽く出来るのではないかな?とずっと研究してきたんです。

そして先日、自分でも驚くぐらい楽に軽く出来てしまったのですが、出来た喜びと共に色々な考えが出てきました。

⇒軽くできて超楽しい!いつまででも吹いていたい!
⇒どういう風に出来たか手順を分析しよう!
⇒でも本番では出来ないかも?
⇒まぐれだったらどうしよう?
⇒明日また出来なくなっていたらどうしよう?

等々、色んな考えが頭を巡りました。大きく分けると

・「今」を喜んでいる、「今」どうするか考えている
・「未来」を心配している 2種類の思いです。

それで気づいたのは、『とにかくできた事を喜ぶ』という事がいかに大事か、という事です。

速いタンギングはずうっと研究してきたので、とにかく楽に吹けた事が信じられない位嬉しく、その勢いでこれまでギリギリで吹いていたパッセージを片っ端から吹いて喜んでいました。

でも、時々「今出来てるけれどこれ本番で使い物になるの?」「出来てるけど不安定だよ?」「まぐれかもしれない・・」という不安も浮かびました。苦手な期間があまりにも長かったので、そう思ってしまうのも普通かもしれません。

でもその考えがよぎった時、明らかに雲がかかったようになり、それまでのパワーがしぼんでしまい驚きました。身体の状態も小さく縮んだように感じました。

出来た事をより確実なものにするには、練習を続けるエネルギーが必要です。でも、未来を心配する事で、せっかくのやる気パワーを消してしまいそうになっていたんですね。未来は今どうするかで決まってくるのに!なんてことをしてたんでしょう(^_^;)

「練習した事が出来たら、出来た事を喜んでお祝いする」でパワーがどんどん増幅していくと思います。そして喜びながら練習を続ける事で、本番でも使えるくらいの確実さが身に付いていくんじゃないかなと感じました。

アレクサンダーテクニークの先生は「まず今できた事を喜ぼう!」とよくおっしゃいますが、こういうことでもあったのか・・・とその意味が一歩深く分かった体験でした。





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アンブシュアのバテ対策

先週は流行に乗ってしまい、インフルエンザで5日間楽器を吹きませんでした。以前は吹けないと焦りと罪悪感にさいなまれる事もありましたが、最近は本番が近くなければ、そこまで焦る事は無くなりました。むしろプチブランク後は演奏面で色々な発見があるので、指導者としては時々プチブランクを取らないといけないかな・・・と思うぐらいです。

特にお仕事をしている方は、平日プチブランク⇒週末練習⇒平日プチブランク、というペースの方が多いと思います。この方々のお悩みを解決する為にも、自分でもプチブランクを体験する事がとてもいい経験になっています。

プチブランクで困る事といえば、一番は口がバテる事、アンブシュアが保てないことではないでしょうか?私もプチブランク明けは、普段吹いている時とは違うトラブルが起きて、驚く事があります。

・長く吹いていると息漏れをしてしまう
・唇と歯の間に空気が入ってしまう
・吹いた後の謎のピクピク(唇の痙攣)。

これらは使っていなかった筋肉を急に使って、筋肉が負荷に耐え切れない時に起きる現象です。シンプルですが、次の事を試してみてください。

・長時間連続で吹きたくても我慢、休み休み吹く
・音を出す前にアンブシュアを作らない
・休符や休みの時に口の周りとアゴの筋肉を緩める
・吹きやすい仕掛けを使う
(筋肉を鍛えようと抵抗のあるリードやマウスピースを使うのはお勧めしません)

バテて困っている方の中には「吹ける時間は限られているから目いっぱい練習したい!」・・と休まずに練習を続けてしまったり「たまにしか吹けないから筋肉を鍛えなくては!」・・と息が沢山必要で力のいる仕掛けを使っているのを時々見かけます。

また、吹く前からアンブシュアを準備していたり、休符の時も崩れないようにアンブシュアを緊張させていたり、急いでブレスしないで良い所でも口を横に引っ張ってブレスをしている方もいらっしゃいます。

これらはずうっと筋肉が休めないだけでなく、吹いている時の力みを呼び、余計にアンブシュアを疲れさせる行為なんです。

このような方は、アンブシュアだけでなく、腕や指、肩や首にも余計な力が入っているので、終わると全身倦怠感や身体の痛みで、楽しいはずの演奏が辛いものになってしまっています。

長時間の練習であっても、休める時は1拍でも休む、吹く時は吹く、というメリハリを付けるのがバテ対策のコツです。

このことを指導した生徒さんからも、対策前は週末練習はグッタリだったけれど、対策をしていくうちに長時間練習でもバテなくなり、終わっても余力があって嬉しい♪というお話も良く聞きます。

大人になってくると、毎日練習できる人の方が珍しくなります。でも自分のペースで演奏は楽しみたいですよね。出来るだけ長く楽器を楽しむために、日ごろのちょっとした対策、ぜひやってみてください(^^)





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新しい楽器やマウスピースを買う前に・・・

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先日、使っている楽器が調整中なので、前に使っていた「全然鳴らない」と仰る楽器でレッスンに来られた生徒さんがいました。それはプロでも使うような立派な楽器でしたが「そういう楽器でも鳴らない事がたまにはあるのかな?」と思いつつレッスンしていました。

しかしレッスンで吹き方が改善されていくうちに、大きな良い音が鳴ってきてしまったんです・・・徒さん、その音に驚かれていました。

ご本人はその楽器が鳴らないから新しい楽器を買われたという事だったので、嬉しいような悲しいような、何とも複雑なお気持ちだったろうと思います。

楽器やマウスピース、リード等の仕掛けはとても大事です。それによって音色が改善されたり、調子が戻ったりする事も多々あります。でも同じぐらい、いやそれ以上に吹き方を改善する事で音がガラッと変わってしまう事があるんです。

この楽器鳴らなくて(>_<)マウスピース合わない(*_*)とお財布を開く前にレッスンにいらっしゃいませんか?道具を買う金額の100分の1ぐらいで音が鳴るようになってしまうかもしれません(^^)いつでもお待ちしています。




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環境が音楽家をつくる。


こんにちは!豊永よしこです。
先日、オッテンザマー家について書いた記事に「環境が音楽家を作る」とチラッと書きました。お腹にいるときから音楽を聴いていて、生まれると家族が楽器を当たり前のようにやっていて、自然と音楽家になる・・・そういう方は周りにも多いですが、全く音楽とは関係ないお家から音楽家が生まれる事も多々あります。

でも、全く音楽とは関係ないかというとそうでもなく、聞くと、仲良しの友達の家が音楽一家だったり、親戚のお兄さんが好きなだけCDを貸してくれたり地域で音楽が盛んだったり・・・と生活圏内に音楽環境があるケースがとっても多いようです。

かくいう私は、音楽家が家系に1人もいない家に生まれましたが、歌好きな母が家事の間中歌っていたり(音痴じゃなくてよかった(^_^;)隣の家がピアノの先生で、ピアノを沢山弾いてくれたり、レコードを貸して下さっていた事、家に大きなステレオが家にどーんとあった事がとても恵まれていました。(当時ステレオは高度成長期のシンボルのようなものでした)

小さい頃は身体が弱かったので、しょっちゅう学校を休んでは百科事典の付録の名曲レコードと、お誕生日に買ってもらった何枚かのレコードをずうっと聴いていたのが、今となってはすごく良かったなと思っています。(初めて買ったもらったのはグルダのベートーヴェンのソナタでした。動画はグルダです)

身体が弱いのは子供にしてみればつまらないものですが、思えばそれさえ今に繋がっているのですから不思議ですね。

子供の頃に出会う音楽は本当に強烈で、一生の音楽体験のルーツになります。私も10才ぐらいまでに聴いた音楽は、今でもよく覚えています。

「じゃあ音楽をやるためには、そういう環境に育たないとダメなの?大人になってからでは手遅れなの?」と思うかもしれませんが、諦めるのはちょっと早いと思います。

大人の方が今からプロのソリストになる事は難しくても、音楽経験を積むことで、良い音楽を聴き分けられる耳や、音楽を繊細に楽しめる耳を育てる事、沢山聴いた音楽の蓄積を自分の演奏に生かす事は十分可能です。

たとえば毎週のようにコンサートに行くのは難しくても、1枚のCDを覚えてしまう位聴きこむことは出来ると思います。また、自分の楽器だけでなく、他の楽器の演奏、色んな時代の音楽、色んな年代の人が演奏している音楽に触れるのもおススメです。

1ヶ月1曲、1年で12曲を覚えられるくらいまで聴きこめば、1年前の演奏とはだいぶ変わっているはずですよ。ただ聴くだけでなく、楽譜を読みながら聴くとよりGoodです。

演奏でもそれらしく音楽的に聴かせるための吹き方はあるのですが、それを習っただけでは、付け焼き刃になりやすく、緊張した場面や本番では、自分の音楽経験が出てきてしまうものです。
音楽貯金が少ない方は、どうしても単調な幼い演奏になってしまうんですね。付け焼刃ではない、自分から自然とにじみ出た音楽を表現するためには、やはり沢山の音楽に出会い、心を動かす事。すぐ身に付くものではありませんが、すごく大事な事だと思います(^^)





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「テキストが進んだ=上達した」なの!?

楽器のレッスンでは、テキストを使ってレッスンが進められる事が多いと思います。教室でも、基礎の基礎の練習や、部活のサポートのようなレッスンの時には使いませんが、

通常はスケールやエチュード、教本などのいわゆるテキストを使う事も多いです。テキストをやっている人の中には「テキストが進めば上達してる、ってことだよね?進んでないって事は、全然進歩がないの?」と思う方もいるかもしれませんが、テキストの進度=上達進度かというと必ずしもそうではないんです。

その方にもよりますが、うちの教室はテキストは進まない方だと思います。アイヒラーでも、1冊を数年かけたり、ランスロの一見簡単なエチュードも最低でも1つ1ヶ月はかかります。
かといって、その方が怠け者なわけでも、私が意地悪しているわけでもありません。進み具合だけ見ると遅々としていますが、演奏の内容や技術は少しずつ質の高いものになっています。

私がテキストの課題を次に進ませよう、進んでもいいかな?と思う時
・取り組んでいる課題の完成度が高くなってきた時
・次に進んでも未消化の課題(たとえばタンギング等)に引き続き取り組めるなと思う時
・生徒さんが飽きてきて気分を変えた方が良いな~と感じた時
大きく言うとこの3つです。

一般の方のレッスンでは、ノルマをこなすようにテキストを次に進める事はまずありません。ほとんどメリットを感じないからです。新しい課題の方が気分が乗る方もいらっしゃるので、そんな方は他の方よりは早く進ませますが、新しい課題でもその時に克服したい同じテーマを練習しているので、結局のところ根本の内容は同じです。

スイスイ進む事に意義を感じている方にも、ちょっとここは立ち止まった方がいい、と思うところではちょっと足踏みしてもらっています。

テキストがスイスイ進んでいくと、表面上は達成感があって何となく上手くなった気になりますが、
レッスンの目的はテキストをクリアする為ではありませんよね。大事なのは、テキストを練習する事で演奏の質が少しずつ上がり、やりたい事がやれるようになっていく事です。

楽器の練習は楽しい事ばかりではなく、何度やっても出来ない時や、行き詰って楽しくない時もあります。テキストが進まないな~という時も同じかもしれません。そんな時は、表面的な進み具合で評価するのではなく、少し前や、習う前の自分と比べてどれ位変化してきたか、比較して本当の上達具合を確認してほしいなと思います。時々録音や動画を撮るなど、記録を蓄積させていくと、より変化がわかりますよ(^^)





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